wii fitは爆笑しながらプレイするのだ

cvs-odyssey2007-12-09


ちょっと哲学めいたことをば。


ビデオゲームは「純なる遊び」か「疑似体験シミュレータ」か?
答えによって、ゲームが暴力を引き起こす原因になったり、そうでないものになったりする。

きっと意見はわかれるはず。任天堂で考えてみよう。
脳トレで、本当に脳をきたえられる?
確かに少しはできるだろう。
でも、小説でも必死に書く方がほうが数倍脳を活性化させるし持続するんだ。
脳トレ効果なんて、ほんの微々たるものだよ。


でも脳トレはゲーム史上に残る歴史的世界的ヒットをとばした。
世間の人々は、それで脳をきたえたいと思っていた。
確かにニーズはそこにあった。だからみんな買った。

しかし、二匹目のドジョウを狙った他社の教育ソフトはのきなみ大して売れない。
なぜか?


脳トレの本質は、脳のトレーニングではなく、純なる遊びだからだ。
操作感、ルールの囲い込みが秀逸なのだ。一度プレイするとはまってしまう豊かなゲームが底にあった。
他社の教育系ソフトは、皆その点を勘違いして、大真面目なシリアスゲームに仕上げてしまったのだ。


当初、脳トレの社内評価は最低だったときく。
任天堂が純なる遊びを目指すメーカーだったからではないだろうか。



さて、では話題のwii fitで、本当にメタボ対策はできるのか?
いやあ、これも微々たるものだろう。

けどね、到達点は実は健康ではないんだ。
ラソンゲームやフラフープゲームをみんなで大笑いしながら楽しむことにツボがあるのだ。
「パパ、今日は何キロカロリー減ったよ」なんて建前を言いながらね。
実際、横隔膜筋の強化は、特定の難病の発生率を下げる効果があるんだって。

疑似体験に見せておいて、その実は純なる遊び。
そういう二重構造戦略が、最近の任天堂ゲームのヒットの裏には
あるんじゃないかな。