マニアエキスポ2007

童話館


ODY207/201ともに更新が進んでいませんが、
ネタはしっかり仕込んでいますので、
気長にお待ちください。


さて、今年もマニアエキスポ2007に行ってきました。
すっかり万博公園秋の恒例行事。
イベント自体は一週間ほど行われており、
祝日は講演会や演奏やら核となるアトラクションが開催されるという嗜好。


そのアトラクションも実に実におもしろかったのですが、
今回は、別に”心に刻まれた展示”というのがありました。


それはモニターで映写されていた当時の8mm映像(をデジタル化したもの)。
当時の方が映像作品にされたものが2つ流れており、
そのうちの1本がこちら
「あゝ 消えゆく万国博」


万国博パビリオンの解体の様子を、会期中の様子と比較しながら
こんなになっちゃったよとつづられる作品で、
引きずり崩されていくサントリー館、ひっぺがされる東芝IHI館、
中でも笑っちゃうほど可哀想だったのがスイス館で
柿落としされるブロック、電球がハンマーでパッキンパッキン割られる様子を
カメラは克明にとらえておりました。


万博の廃墟と言えば、思い出すのはヤノベケンジ氏。
氏の作品はマニアエキスポファンには受けがよくないようで。
そりゃ対象が全く逆のものですから。


そんなことを思いながら、ふと映し出された住友童話館
・・・の残骸。


あっ!


廃ビルディングのシルエットなら誰でも知っている。
しかし、流線型の廃ビルシルエットなんて想像すらつかなかった。


沈む夕日に浮かぶその姿。
見よ あのUFOのような建築群、
天につながる螺旋の階段・・・
それが今、まさに最後の時

なんと美しく、なんと悲しく、なんと荘厳なことか。


あれこそはまさに未来の廃墟の図。
そうか、そうだったのか・・・


ってなわけで、

ヤノベ氏が廃墟の住友童話館を見たかは知りませんが
もし、あんな風景を瞳に焼き付けてしまった少年がいたとしたら、
そして、その感性に素直な人間だったとしたら、


なるなる、そうなるよなあ。
ヤノベ氏の創作動機というのが、
はじめて理解できたような気がしたわけです。