アドオン5000のインベーダーはなぜ発売されなかった?

そこで尻切れかい!、と
ご声援いただきましたので、
もうご一席お付き合いいただきたいと思います。


以後、私の勝手創作ですので
どなた様もいつぞのSONY機のように、
ブログのタイトルなどに引用なさらぬよう
くれぐれもお願いいたします。


えー、江戸の駒形方面は
昔から遊び道具が盛んにつくられていたそうですなあ。


洋「番台はん、番台はん」
番「おう、石屋はんやないか。毎度おおきに。
 遠いとこ来てもろて悪おますけど、今は注文おまへんで。
 去年は売れてた電視台遊び、あれ、近頃はさっぱりですさかいになあ」
洋「まあまあ、今日はええ話持ってきましてん。
 例の侵略者遊び、あれ、うちとこで量産できるメドがたちましてん」
番「ほんまでっか? そやけど花札屋はんも、野球盤屋はんも
 えらい苦労してると聞いてまっせ?」
洋「そらあ、せまい日本で作ってはってもらちがあきまへんわ。
 うちはなにせ本場。石屋の本場でっせ。
 論より証拠、これ見とくれやっしゃ」
番「ほお、侵略者遊びが動いてますやんか! 驚きやなあ!
 せやけど、これ、ずいぶんと大きい機械で動いてますやんか?」
洋「なにいうてますねん。後はこれを石にしたらええだけですがな。
 来月には、ものごっつ量産する予定ですよってに
 番台はんとこも一口のりまへんか?」
番「そりゃまあ、願ってもないことかもしれまへんけど、これだけのできや
  そっちの方もお高いんでっしゃろなあ」
洋「そこですがな、そこ。パチパチ、とこれが試算ですわ?」
番「ほお、ごっつ安いですなあ。しかし安すぎてなんや気味が悪いくらいや?
 うちらもお得意さんにウソはつけまへんよって、
 失礼ですが、ほんまにほんまに量産しやはるんでっしゃろな?」
洋「何ゆうてますのや。玉遊びや単車遊びの石もきっちり納品しましたやろ。
 大丈夫。まかせておくれやす」
番「さよか!わかりました。ぜひ買わせてもらいましょ。
 いやー、これはいい仕入れができそうや。
 おい番頭はん番頭はん、さっそく今度の見本市で侵略者遊び売りだすと
 お得意さんに知らせなあかんよって、
 台東区の店に帰ったら、あんたさっそくビラつくってんか。
 そうそう、亜土音も青塗って量産しといてや。たのみましたで!」



信号機というやつがございます。
こいつは青から黄色、そして赤へと変わるわけですが
この亜土音、黄色い体を青へ塗り替えて、はったりをかましたまではよかったが、
呑気な性格が災いして赤っ恥をかかされてしもうたわけですな。

いつの時代も飛び出しには注意しましょうという、
おなじみの小噺でございます。

ちゃんちゃん。
(完)